「お客様目線」を伝えるツールとして重宝しています。メリットしかない「ファンくる」
今回は株式会社ダイヤモンドダイニングの鹿中副社長と、ダイヤモンドダイニング社が展開する「和カフェyusoshi 町田」の渡邊店長にお話を伺いました。
課題解決、人材育成、評価基準を網羅できる「ファンくる」
――店舗に「ファンくる」を導入すると聞いて当初どう感じましたか?
渡邊さん:ミステリーショッパーを導入しているお店のことを聞いたこともあったので特に抵抗感はなかったです。
――実際に店舗ではどのように活用しているのでしょうか?
渡邊さん:課題解決、人材育成、評価基準の3つで活用しています。
まず、課題解決についてはお客様の声を聞くことによってフロント対応なのか、中間サービスなのか、商品なのか、シーンに合わせて評価していただけるので弱みを知ることができ対策を立てやすいです。
人材育成は「ファンくる」での結果を店舗メンバーのグループLINEに送って共有しています。特に名前が挙がっている、頑張っていることがきちんと結果として出てきているスタッフには個人的に声をかけるなどしています。スタッフのモチベーションが上がっていることも手に取るようにわかり、一人一人の行動が変わってきています。
評価基準に関しては、取り組みに対してのゴール設定として「ファンくる」のスコアを使用しています。 達成・未達成の評価がつけやすく、実際のお客様の声なのでスタッフの納得感もあります。何度も“輝いていたスタッフ”に名前の挙がるスタッフには昇給を検討する上で参考にしています。
「ファンくる」が社員の目になってくれる
――店長という立場から「ファンくる」の使いやすさを特に感じている部分はどこですか?
渡邊さん:使いやすいと感じているところは多くありますが、店長としてありがたいのは「ファンくる」が社員の代弁、視点の代わりになってくれるところです。
私や会社がこうしてほしいという伝え方だと共感を得られないところがあると思いますが、「ファンくる」での結果としてお客様が実際に思っていることだからという伝え方にすることで納得感が違います。スタッフが腑に落ちて素直に受け入れてくれているのもわかります。やはり私たちの推測ではなく実際の声として、結果として表れているのでその受け取り方が違いますね。
また、私や他の社員が店舗に入れないとき、現場の状況を把握しきれない部分がありますが、「ファンくる」が見てくれる場面があるため助かっています。
――今、特に重点的に店舗で気を付けていることはありますか?
渡邊さん:お客様へのお声がけです。入店時やご飯のおかわりの時など店員に声をかけられないお客様もいらっしゃるので、少しでもお客様の気持ちや意図をくみ取れるようお声がけを徹底しています。「ファンくる」でも接客の部分でその成果が表れてきて、この働きかけは間違ってなかったのだと答え合わせのような形でも使えています。
――今後どのように「ファンくる」を活用していきたいですか?
渡邊さん: ターゲットを定めてモニター調査をできると聞きました。今、お子様連れのお客様向けにメニューを変えようと検討しているので、「ファンくる」のモニターをお子様のいらっしゃる方に絞って調査をしたいと思っています。
――「ファンくる」の導入を検討されている方に現場目線のメッセージをお願いいたします。
渡邊さん:「ファンくる」を導入することによって、スタッフの意識改善が実際に見られていて、それがお客様にも伝わっているのでとてもいいツールだと思っています。社内調査をして本部の人間が行くとどうしても構えてしまったり、良い顔をしてしまったりなど難しさがあると感じます。しかし、一般のお客様が来ることによっていつも通りのスタッフのリアルな評価を得ることができ、明確な課題や対策を考えられるので助かっています。
※撮影時のみマスクを外しています。
本部の声
――導入のきっかけや背景を教えてください。
鹿中さん: コロナ禍において、変わりゆくマーケットに靭やかに対応するに為に、店舗毎のターゲットにマッチしたリアルなお客様目線を、経営に取り入れる重要性を感じたのが導入のきっかけです。
「ファンくる」の特徴でもありますが、モニター様が一般の公募で選ばれる為、そのお店に行きたいと思っている年代層や性別のお客様が調査してくださり、また、その分析も細かくできることにより、優先的に取り組むべきところが明確になるので、店舗での“ファンづくり“もしやすくなったと感じています。
――本部側で特にこだわって見ているところはありますか?
鹿中さん: 店舗ごとのレポート自体は調査後数日で配信されるのですが、本部側で見ているポイントは、特に月次で配信されるCSスコア(再来店意思・紹介意思)とオリジナルスコア(QSCの再現性)に分かれる二つのスコアです。
弊社でもお客様が感じる「CSスコア向上のトリガー」は、競合店舗やトレンド、そして、コロナ前後で大きく変わりました。この二つのスコアの責任範疇を本部側と現場側で切り分け、CSスコアに影響するブランディング(コンセプト・メニュー・内装等)を本部事業部長が担い、オリジナルスコアに現れるQSCの再現性の維持・向上・改善活動を店長中心に進めております。
――実際に導入して便利に感じている点はどこですか?
鹿中さん:弊社は特徴のある複数の業態を多店舗展開しているため、業態ごと・屋号ごとにCSの基準が異なります。「ファンくる」ではブランド毎などで設問のカスタマイズができるので、それぞれで不満足設問・感動設問など、お店選びから入店、退店に至るまでの店舗状況を、接客・料理・提供速度・コスパ・店内環境に分類して現状の可視化と数値化ができる点がとても便利です。
このようにお客様の生の声を業態ごとに分析して、何にご不便を感じているのか、どこの部分がご満足いただけているのかなど、調査件数を重ねる事で、CSスコアとの相関性がある設問を業態毎に特定し、経営に反映させていける点は将来性を感じています。
――「ファンくる」を検討している方にメッセージをお願いいたします。
鹿中さん:緊急事態宣言やまん延防止重点措置で長い時間移動の制限を強いられてきたお客様にとって、外食産業に求める期待は非常に大きくなっている事を日々実感しております。感染対策をはじめとした衛生管理、SNSの普及による事前期待値とのギャップ、競合やお客様の過去の食体験からの価格納得度へのシビアなご意見など、私達が見切れていないところが「ファンくる」では細分化され、結果として出てきます。
現状や課題毎の優先順位など、「今」、お客様がどう感じているかを立体的に捉え、仮説や次なる打ち手を講じる事ができるところは、コロナ禍における「ゲームチェンジャー」にすら成り得るのではないでしょうか。